名古屋市熱田区白鳥2丁目
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熱田神宮の西に位置し、19号線を超えて白鳥小学校の西角交差点に青衾神社は鎮座します
訪れたのは歩道沿いのモクレンが見頃を迎えていた3月15日
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表通りの交通量の多さに反し、ここは交通量も少なくゆったりと歩けるように「しろとりこみち」
として歩道整備された静かな環境です
近隣の小学校からは児童の声も聞こえてくるほどです
神社前にはしろとりこみちの石碑が建てられています
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交差点角の小さな一画に玉垣で囲われ境内が青衾(あおぶすま)神社
木造の神明鳥居と奥に神明造りの本殿がコンパクトに纏められています
この時期の境内は彩に乏しいですが、今頃は鳥居横の桜も満開となり表情も違う事でしょう
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青衾神社全景
西側が駐車場、後方は民家
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神明造りの本殿は東を向いて鎮座します
熱田神宮の境外16社の一つで、延喜式神名帳に記された式内社3社、高座結御子神社、氷上姉子神社、そしてここ青衾神社がそれにあたります
これほど小さな神社でありながら、平安時代末期から続く歴史を持ち
熱田神宮境外摂社の位置付けとしては重要な位置を担っているようです
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柵で囲われた本殿全景、内削ぎの千木と言う事は
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祭神は諸説あるようで
高倉下命の母にあたり、海部氏始祖の彦火明命の妻「天道日女命」と言われます

「青衾」とは愛知郡の産土神と言われ、白い掛け布団を意味するそうで
地元では赤ちゃんが生まれると33日目に青衾神社に参拝に訪れる風習もあったと言われます

江戸時代の熱田神宮摂社には「あおぶすま」神社は青衾、白衾の二社があったそうです
青衾は日の神、白衾は月の神を祀っていたとされます

明治になって青衾神社はなくなり、白衾神社が青衾神社と名を改め現在に至っているようですが
白が青に変わったり、祭神が天道日女命(アメノミチヒメノミコト)であったりと良くわからない歴史を持っています
そんな青衾神社も1945年(昭和20)の空襲で被災し焼失、現在の本殿は1968年(昭和43)に再建されたもの
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熱田神宮境外摂社のひとつでありながら、ここを訪れる参拝客は少ないようです
静かな街並みに佇む小さな神社の光景
氷上姉子神社とは違う形容し難い異質なものを感じます

青衾神社
祭神 / 天道日女命
創建 / 不明
住所 / 名古屋市熱田区白鳥2丁目6-1
アクセス / ​市営地下鉄名城線「神宮西」駅下車南に10分程