名古屋市昭和区御器所3丁目
南北に伸びる御器所台地、ここから西側は精進川低地につながり、その先の熱田台地へ続きます。
なので緩やかな下りが続きます。
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どんぐり広場南側の交差点から東の眺め。
この先が台地のピークになるのかな、そこから東は山崎川に向け再び下っていきます。
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このあたりは明治頃には溜池が多く、すぐ西の龍興寺ヶ池を始め、広見池、天池、丸池など複数の農業用溜池があったところ、それらの池は大正から昭和の都市計画に伴い耕地から住宅地に変貌し、池は埋め立てられていきます。
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どんぐり広場のある御器所3丁目の旧町名は天池町、由来は天池で、天池どんぐり広場の名もそこから付いています。
どんぐり広場とは
「地域の幼児の健全育成を図る目的と児童福祉の立場から、30㎡以上で無償提供される土地があり、交通事故のリスクがなく、地域の方々の管理・運営ができる場所に対し設置される子供の遊び場」。
免税対策の一環としてこうした用途に使われる場合があります。
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東西に長い広場の北隅に、鉄製の櫓が高く組まれ、その上に社が祀られています。
正面を除き、透明な樹脂パネルで社は囲われ風雨?から守られています。
こうした光景は社の大・小にかかわらず時折見受けられます。
覆屋の薄暗い中で祀られている事を思えば、これはこれで有りだと思います。
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黄色の柵で囲われた、どんぐり広場東方から西方向の眺め。
地域の方により管理された広場です、間口右の社も同様に町内でお世話されているものと思います。
賽銭箱は見当たりませんでした、公共の場と言う事で設置できなかったのかナ。
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それにしてもここまで高くしなくとも。
いえいえ、元は近隣民家の軒下に祀られていた屋根神様、以前と比べればこれでも低いのかもしれません。
軒下で祀られていた社ですが、民家の火災により降ろされたようです。
それを機にどんぐり広場に祀られたもののようです。
天池どんぐり広場がいつ設置されたのか、それは分かりませんでした。
昭和に入ってからなのは間違いないでしょう。
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こんな高い場所にありながら、お供えされている榊は生き生きしています。
専用の梯子でお世話するしかないようです、そうした事も屋根神様に通じるものがあります。
祭神は読者の方から教えを頂き「尾陽神社」「伊勢神宮」「御器所八幡宮」がお祀りされています。
いつ頃この辺りに祀られたのかも分かりませんが、神明造りで千木・鰹木、金色に輝く飾り金具も施され小さいけれど立派な社。
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今年も残りわずか。
色合いが減っていく中にあって広場には赤い椿の花が彩を添えています。
見通しの効く高い櫓の上で透明の覆屋から、広場で遊ぶ子らや町内を見守っています。
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どんぐり広場前の道筋から南にある社の眺め。
こうして少し離れると、周囲の景観に溶け込んでしまい、存在は分かり難いかも知れません。

天池「屋根神」
アクセス / 市営地下鉄鶴舞線​「荒畑」駅下車、南へ徒歩5分程
住所 / ​名古屋市昭和区御器所3丁目602