​春日井市林島町3 御嶽神社

内津川右岸の藤ノ木公園の一画に鎮座する、御嶽講の神社です。
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藤ノ木公園の西角付近に園内の樹々より一際大きな二本の樹が聳えています。
その一画は玉垣で囲われ、「御嶽大神」と書かれた白い奉納幟がはためいています。
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公園西側の道路に面し社標、参道左に南を向いて石鳥居が建っています。
後方は公園、子供達の遊ぶ光景が広がり賑やか声が聞こえる。
周辺の交通量は意外に少なく、安心して子供達を遊ばせられ、静かな住環境かもしれない。
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御嶽山を開山したとされる二人の行者、覚明、普寛。
春日井市はその一人で、1784年(天明4)三岳村の黒沢口を開いた覚明の出生地(牛山町)でもある。
そうしたことから春日井市で御嶽神社は良く見かけるかもしれない。
複数の講が存在し、起りもそれぞれ違うようです、ここ関田「誕生講」は覚明生誕の所縁を引き継ぎ生まれた講の一つ。

こうして鳥居が設けられた規模の大きな神社は少ないようで、良く見かけるのは築山された一画に霊神碑が立ち並ぶもの、もしくは碑のみというのが大半で道路整備、区画整理の影響を受け、こうした公園や神社、寺院の境内で見かける事が多いようです。
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境内左の手水舎。
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その正面に石が組まれ築山された「御嶽」がある。
その頂から麓にかけて大小20程の霊神碑が並び、頂きに御嶽神社、覚明行者の碑がある。
こうして見る霊神碑は生誕の地霊峰御嶽に戻り、山に寄り添う様でもある。
明治から大正にかけて広まりを見せていた御嶽講も現在は担い手が少なくなっていると聞く。
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しかしここは奉納幟の数にしても盛なようです。
随分と落ち着いて来た御嶽、それでも御嶽登拝はままならないようです。

この神社の起りは1844年(弘化元年)中山和三郎が牛山の丹羽多治右衛門から当村へ伝えたとされます。
もともとこの地は小木田神社の分社があったとされ、調べて見るもその経緯に辿り着けませんでした。
小木田神社の創建が719年(老3)とも云われ、棟札では1768年(明和5)の再建した記録が残るだけに、その跡地に建てられたとされても不思議ではないか。

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境内から南の眺め、公園の先は静かな住宅街が広がっています。

お山のご機嫌はもちろんですが、見通しの立たないCOVID19も含め、以前の様に清らかな流れの中で魚と戯れ、登拝や温泉を堪能できるのはいつまで待てばいいのだろうか?
講の起こりの一つに、今の様な流行病から起きた講もあるようです。

安心が得られるまでは上手に付き合っていくしかないようです。

関田「御嶽神社」
創建 / 1844年(弘化元年)
祭神 / 御嶽大神  (国常立尊、 大己貴命、 少彦名命)
住所 / ​春日井市林島町3
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公共交通機関アクセス / JR中央線​「春日井」駅から東に徒歩15分程