「天王山古墳」
県道15号線中志段味交差点から県道214号線を春日井方向に向かいます。
庄内川右岸の堤防沿いに「天王山古墳」があります。
2004年測量、2007年発掘調査が行われる前の古墳の外観は竹藪の中にあり、それが古墳だということも知られていなかったようです。
その後古墳を含め一画は「天導塚公園」として整備され、古墳は保存された様です。
庄内川右岸堤防から北側の公園の眺め、古墳の公園といってもいいでしょう。
ここから西に徒歩5分の所に「大留町 神明神社」鎮座します、そこは古墳(親王塚古墳)の場所に神社境内が設けられ、この辺りではそうした神社と古墳がセットになったところが結構あります。
こちらは古墳単独で保存されています。
天王山古墳全景
築造は古墳時代前期(4世紀頃)とされ、2007年の発掘調査で根拠となる出土品として、赤彩を施した二重口縁壺や高坏が出土したそうです。
それ以前は古墳時代後期(6世紀頃)と云われていたいたそうですが、それらの出土品により現在では4世紀頃築造が定説のようです。
現在の墳丘の規模は高さ4㍍で直径は26㍍の円墳ですが、本来の高さは5㍍、直径は34㍍だったと考えられています。
すぐ前に庄内川が流れていることから、川砂や粘土質の土で盛り上げ、その斜面には川石を敷き詰め葺石としたようで、墳丘の周囲には周溝もあったようです。
そうして築造された墳丘の頂上、中断、下段には赤く彩色した壺型の埴輪が1㍍間隔で配されていたようです。埋葬者は不明。
「天導塚公園」の現況
竹藪はなくなり、公園に整備され、円墳の古墳が保存されています。
周囲は宅地化、区画整理が進み住居が建っていますが、公園になっていれば今後も今の姿を留めていくでしょう。
天王山古墳
古墳様式 / 円墳
築造年代 / 古墳時代前期(4世紀頃)
住所 / 春日井市大留町6-13
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